未来工業から学んだこと
20代、仕事がつまらなく退屈だった日々。
その後、楽しいこと夢中になれることをするとあっという間に時間が過ぎることを経験した私は、楽しいことを仕事にしようと思い始めました。
人と仕事をするのが好きなので現在は小さな会社を経営しています。その社員たちと楽しく仕事をしたい。仕事を楽しくするアイデアはないか?そこで出会った本がありました。
「日本一社員が幸せな会社のへんな“きまり”」
未来工業株式会社 創業者の山田昭男さんの著書です。その本には日本一社員が幸せな会社の仕事術のノウハウがたくさん詰まっていました。一度もお会いできずに2014年お亡くなりになられましたが、山田さんと働いたら楽しかっただろうと思います。
その中で実践していることがるのでいくつかご紹介します。
【常に考える】
経営者や上司が命令しているうちは自分の頭で行動する社員は育たない。そんな当たり前のことが管理優先の風潮の中で見失われている気がしている。
社員一人ひとりが自分の頭で常に考え実践してみる。もし失敗すれば、すぐに改める。それを繰り返し続けることで、初めて考えることが身についてくる。
(山田昭男著書より)
私も早速【常に考える】を取り入れ主体的に考え動くチーム作りを始めました。少しでも楽に簡単に早く、改善を繰り返しています。十数人の小さな会社ですが、一人ひとりがやることを考え動いていると思っています。
最近久しぶりに山田さんの本を読み返してみました。まだまだ学ぶことがありました。「定型的な業務はほとんどAIに置き換え可能」と最近の新聞に書かれていました。人間にしかできない仕事のやり方を山田さんは教えてくれている気がします。
他にも著書から採用させていただき、現在も社内で活用しているのが【改善提案制度】です。
差別化していくためには、常に考える習慣を付けないといけない。新製品のアイデアや仕事の効率化について考え続けないといけない。
そのため、未来工業には「改善提案制度」がある。
ただし、ふつうの提案制度ならどこの会社でもやっている。良いアイデアを出したら表彰されて賞金がもらえるような制度はどこでもあるよな。
しかし、うちは、何をするにもよそと差別化する方針だから、「提案書を出したら封を切る前に500円を支給する」ことにした。どんなことでもいいから会社を良くするための提案を紙に書いて出せば500円だ。
(日本一社員がしあわせな会社のへんな“きまり” 山田昭男著より)
山田さんのアイデアに感動した私は当社の改善提案制度を2014年からスタート。今年で10年目を迎え提案も700件を超えました。自分の仕事を楽に簡単に楽しくしたい。その思いから改善は出てきます。どんなアイデアにも出したら500円。後出しもOKにしています。
ちょっと不便だと感じたら改善策を考えて出す。出すと朝礼で出されたことが発表されます。
その後出された提案書は関係部署で話し合われます。問題点を共有し、どうやったら改善策が生かせるかを考えます。結果的にどの部署のミーティングも問題点の話し合いが中心になり皆で知恵を絞り出します。誰もが参加して自由に意見を言い合います。その時が一番盛り上がります。
この雰囲気が社内での自由な発言や行動に繋がる気がしますし、共同作業が仕事の大切な要素だと思うのです。